Web活用備忘録
【再掲】北海道の戦略的施策として観光・食関連ホームページのCMS化に予算を計上せよ
2012 年 9 月 27 日
このエントリは旧ブログ記事の再掲となります。
アイタス代表・石川が執筆した記事の中から、現在の顧客にも有益だと研修生・新人が考えたものを紹介しています。
初出:2008年1月 8日(火)
高橋はるみ北海道知事へ
こんにちは。アイタスの石川です。
昨年から観光関連・食関連企業のホームページリニューアルの引き合いがたくさん(それはもうたくさん)来ています。
共通する課題としては、多くの相談社のサイトがまだCMS化されていないので、まずはCMS。いたずらになんでもCMS化するのではなく、ホームページ以外の施策と絡め事業全体でのサイトの位置づけを明確にし、だからWebではこれを効果的効率的にやっていくためのCMS導入という感じの「目的ありきの手段としてのCMS導入」のロジックをきちんと確立することあたり。
私のプランや見積を採用せず、他社に発注したところも数社あるのですが、リニューアル公開を楽しみにしていますよ。予定からすでに数ヶ月経過していますけどね。きっと私も学ぶべきところがたくさんあるサイトとなると期待しています。これは嫌味ではなく。
ちなみに、私の勤め人時代の仕事は観光関連の雑誌・情報誌等の編集です。独立後もしばらく『じゃらん』さん等の仕事でライティングをしていました。
○北海道の観光についてどのように「魅せるか」
○それをWebサイトではどのように展開するか
この両方のキャリアを持っています。道内観光関連でネットでなにかやりたいと考えているなら俺に聞けと思っています。俺の言うとおりにやればうまくいくと自信を持てる分野です。
北海道の重点課題? フォーカスする分野が観光と食なんですよね。ホームページについても「このままじゃダメだ」と感じ、当社その他へ相談してくる会社さんが多いのを踏まえると、この2分野の人々はがんばっていこうと意思を持っているのだと感じます。
が、いかんせん、投資効果が期待できるCMS込みのきちんとした企業ホームページをプランニングし、構築するのであれば、数十万という予算では足りなすぎます。はっきり言ってしまうと、一桁足りません。
数十万で構築する企業サイトは、どこが作っても「それなり」であり、実状として「帯に短したすきに長し」的な中途半端なものとなりがちです。
少し運用し始めただけで、すぐあれこれ不満不足不便が生じてしまい、一年後にもう一度数十万かけて〜といった無駄金スパイラルに陥りがちです。
これが真実。
企業のWeb担当者の中にはきちんと勉強しているかたも増えてきていて、担当者レベルではホームページ構築にはそれなりにカネがかかる実状が認識されています。意欲あるWeb担当者の悩みは「時間が足りない・人が足りない・カネが足りない」であり、これはまぁ経営リソースと同様の話なのですが、
○時間とマンパワーの不足はCMSである程度補完できる
わけで、それ自体もWeb担当者は把握しており、そのためにもCMS構築の予算を確保できるかどうかがWeb担最大の悩みとなっているわけです。
Web担当者が必ずしも稟議を通すテクニックに長けているわけではありませんし、これまでIT導入で何度も痛い目を見てきている経営者にとっては「コンピューター関連」への投資はトラウマです。経営者層へは、これまでとは異なるWeb担当者の本気度を見て欲しいと言いたいのですが、私が非力で経営者と直接会えなくて言う機会が無かったり。
※ITと、ネットでの情報発信力強化は似て非なるものなのですけどね。
地域的な重点分野であり、まだまだ成長ののりしろがある観光・食関連にもかかわらず、上記のようなボトルネックでつまづき、Webへの投資が進まないのは企業単体の話に留まらず、北海道全体にとっても大きな損失です。
北海道は、観光・食関連に限らず、情報発信が全然足りません。最低。
すばらしい観光資源があっても、他にない大地の恵みがあっても、それらは「北海道へ来る前」に知らしめなければ、外貨獲得増を達成できません。
国内外のもっとたくさんの人々に「北海道ではこんなにすばらしい観光体験ができる。食体験ができる」ことを、事前に知ってもらわなければなりません。北海道へ来る前にそれを知っているからこそ、多くの選択肢から北海道を選ぶわけで。
ではその「知らしめる」手段はなにか?
それこそインターネット。最適。
北海道の戦略として、可及的速やかに観光関連企業・食関連企業各社のホームページをCMS化すべきであり、企業自体がこの分野への投資にまだ二の足を踏んでいるのであれば、行政として後押しすることも検討する必要性が増していると私は考えています。
今年は北海道サミットという国内外から北海道に注目が集まる好機でもあります。この千載一遇の機会を逃さず、北海道の魅力をインターネットを通じて世界へガンガン発信する以外に、道が今年為すべき仕事は無い。
といったところで、観光関連企業・食関連企業のWebサイトCMS化に、行政として補助金や助成金をつけても良いのではないかと。今年に限ってでも。
本則としてはWeb担当者が予算獲得のスキルを高め努力すべきですし、経営者が経営判断して自社ホームページのCMS化を決断すべきです。
が、ことは急を要しつつあるのです。
<石川@アイタス>
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