なぜWebサイト制作会社は、指定サーバに顧客サイトを収容したいのか？

Web活用備忘録

2009 年 4 月 22 日

アイタス制作木下
こんにちは。アイタス制作の木下です。

結論からお伝えすると、サイト構築をご依頼いただいた際、当社が提供する指定サーバへの収容をおすすめする理由は「調査・調整に必要なコスト削減」と「安定した構築進行」のためです。

サーバ環境整備は、サイト全体でできること、できないことを左右するとても重要な前提条件です。

まずきちんと整ったサーバ環境の用意が必須。

そのための具体策が、制作会社が提供するサーバへの収容です。

ひとつの例として、当社運用サーバへの収容をおすすめする主な理由は、下記3点です。

サーバ環境調査期間の削減
Movable TypeやWordPressなどの稼働実績があるサーバでの安定した構築が可能
初回のサーバ環境調査では調査しきれないような、構築していく中でわかる要素（接続が途切れやすい・Movable Typeの再構築中にエラーが発生しやすい・PHPで必要としている関数が使えない・読み込みや表示が遅いなど）の影響にて、想定していた予定よりも時間がかかってしまうことを防げる

すでに稼働実績のあるサーバで構築をおこなうことで、実装可能なこと、不可能なことの調査をおこなう必要がなく、サーバ調査コストをおさえることができます。

具体的にどういったことか、当社にご依頼いただく案件で比較的多いMovable TypeをCMSとして導入し、カスタマイズをおこなうサイト構築を例としてお伝えします。

Movable Typeをもちいてサイト構築をおこなう際に、前段階として必要になるサーバの主な調査項目を5つにしぼって挙げてみます。

Movable Typeのインストール・動作に必要なCGIやモジュールはインストールされているか
Movable Typeが必要とするデータベースのMySQLは、バージョン・データベース数などの必要条件を満たしているか
PHPがインストールされているか（PHPのバージョンは必要条件を満たしているか）
使用するMySQLデータベースの文字コードが、導入するCMSに沿ったものになっているか（文字化け対処をおこなう必要があるか）
データベースバックアップ効率化のためのphpMyAdminがインストールされているか

上記5項目は、当社で運用しているサーバではすでに稼働実績があるため、あらかじめ確認済みの事項ですが、依頼先からご提供いただく場合は上記条件の調査からはじまります。

実際には上記よりさらに多くの確認事項・前提条件があるため、相応の調査時間が必要になります。

サーバ調査が必要になる多くのケースは、サイトリニューアル依頼をお受けするときです。

依頼先からは「今までのサーバを継続して使ってもらえませんか？」とご相談いただくことが多いです。

その場合、これまで使用されていたサーバでMovable Typeのインストールに必要な条件を満たしておらず、Movable Typeを実装して社内更新をする予定だったのが、今のサーバ環境ではそもそもMovable Typeのインストール・構築自体ができないため、社内更新がおこなえないといった問題が浮上します。

そうなると、ここで当初のサイトリニューアル目的と照らし合わせた検証が必要になります。

主な選択肢は、